3年ゆづきちゃんはちょうど1年前の1月(2年生)に入会しました。
ほとんどの生徒が年に1回以上入選をするのに、みづきちゃんはまだ入選がありません。
理由は下描きの構図が悪い、硬い、縮こまっている、小さい、正面や真横が多い・・・など。色もいい色は出しますが最後の工夫や重ね塗りがまだまだ・・・
選外・選外・選外・・・「1年目は練習だから全部落ちてもいいよ」と声をかけるしかありませんでした。ゆづきちゃんの「はい」と大きな返事にほっとしました。
そして今回、動物の下描きを見たときは「えっ・・」と思いました。
1枚目の「サイ」真横ではなく少し斜めです。まず、いいのがサイが大きいこと、画用紙いっぱいに大きく表現できています。この大きさが基本の基本、ここからスタートできるのです。鉛筆の線を見てください。強い1本線ではなく柔らかいタッチの線が引けています。この線の柔らかさも努力と成長の過程で身につくものです。長年画塾に通う5・6年生の鉛筆の線がこのような柔らかいタッチの線です。
2枚目の「キリン」この作品も鉛筆の線が柔らかいです。
キリン全体を入れるのではなく、大きく表現するため上半身だけにしています。角が飛び出し足が飛び出しています。この飛び出しも基本の基本で、大きく描こうとする意思の表れです。そして、大きく傾斜した首と顔。申し分ない構図になっています。体の模様も面白いです。
よくめげずに努力したと思います。その積み重ねた1年間の努力が下描きの作品に表れていると今回感じました。
すぐに「芽」が出て入選・入賞できる人、「色が薄い薄い」と言われながらやっと6年生で「着色」のいみがわかる人、優月ちゃんのように入会しても1年間入選できない人・・・いろんなタイプの人がいますが、やはり努力は強いですね。
このブログの直後の2月「ジュニア青木繁展」でついにゆづきちゃんは「入選」を果たしました。おめでとう ゆづきちゃん