【春日】5/24 2024年12月入会 春日東小5年ゆりちゃん
努力と基礎基本を活かすことで個性が生まれた作品
4年生の11月に3日間体験をしたゆりちゃん。
体験の作品は「ウサギ」。
ウサギに見えますか? ウサギというよりネコに近い。
背景の色も大変薄い。
最後の課題の色の工夫、「ウサギ」はまあまあ。
描写力が不足していることは明らかです。
入会最初の作品「福岡空港」
飛行機胴体は前より後ろの方が広がっています。
翼は長さはありますが幅が足りません。
人物はどうでしょう。
2頭身です。
頭でっかちの2頭身の人物を見たとき「これは大変」、頭の痛い存在となりました。
基礎基本「大きな顔」
「うーん」なんとも言えませんが、肌色に工夫がしっかり見えます。
また、墨汁の線を工夫していることもわかります。
よく僕が言う「墨汁の線に強弱を」ができています。
基礎基本「手のある自画像」
「濃く塗る」は基礎基本の最重要課題。
しっかり出来ていて、色味もいいですが、最初の下描きがよくありません。
腕を大きく描かなければいけないところを小さくなり、机が3分の1をしめています。
しかし、墨汁の線に強弱があり面白さが表現できています。
また、ポーズもとてもいい。
「動物画」
墨汁の線をさらに強調しています。
単純化したフラミンゴに強調した墨汁の線が活きています。
色の工夫が足りませんが、オレンジや緑色に無数の引っかきキズが見えます。
「基礎基本」で学習した筆以外の道具を使っているのです。
最新作 5年生になって最初の作品「太宰府天満宮の天神の森スケッチ」
強烈な個性ができ、おもしろい。
描写としては決してうまくない2匹のコイですが、着色で個性をだしとてもユニークな作品です。
この作品から感じること
ゆりちゃんはよく僕の話を聞いている。
○「色は時にははみ出すことも必要」
赤が尾びれにはみ出しています。
コイの黄色が周囲にはみ出しています。
○「絵具は筆以外のものでもぬれる」
指を使って線を引いていました。
フォークの引っかきキズがとても美しく表現できています。
○「鮮やかな色と濁った色があるからどちらも美しく感じる」
赤の中に濁った色がたくさん入り、赤が美しいです。
青の中にも濁った色がはいり、青が鮮やかです。
みんなの評価が低い、発表会のゆりちゃんの作品
描写力がなくどちらが主役わからないので、みんなの評価が低いです。
しかし、評価が低いこの作品が着色により個性豊かな作品に生まれ変わりました。
うまくなくとも、個性を強く発揮した着色ができれば活き活きした作品になることの見本です。